ヤニ

Posted: 2007年2月14日 カテゴリー: 2007年, オレと中国
タバコの味は国によって変ります、国産タバコは語っても面白くないので、中国のタバコについてウンチクを少し。
以前にも話したと思います、中国の喫煙者数は相当の割合を占めてるためタバコ産業は凄い発達してます。各省(日本で言うと県)や地域にそれ相応のタバコを生産する事で自分達の存在をアピールしてますので、その柄は凄い数になります。かつてオレが住んでたシンセンから一番近い広州の銘柄でも10種類以上、メーカーによってパッケージが違ってきますので、数は更に数倍になります。中国のタバコを一度見た事がある方なら大抵パッケージ上にあるタールやニコチンの量に驚かれる方も多いと思います、と言うのも大抵の場合タールは10以上マークするタバコが多いので、どの銘柄買っても赤のマルボロに匹敵します。
日本で売られてるタバコの値段は一般的に300円前後と横並びで高くてもどんぐりの背比べ程度、ソブラニやダビドフ・マグナム見たいなな高級タバコも存在しますが、一部物好きな人以外は吸いません、それにそもそも値段が600円と1000円じゃタバコ店に行かないと売ってないので、知ってる人もあまり居ません。手巻きタバコや葉巻など特殊のものは更に言うまでも無くコアなユーザー向けです。
これに対して中国のタバコ値段は統一性が無く、みんなバラバラです。最大の原因はやはりタバコ税がほぼ無く、タバコ産業の負担が少ないです。それでも一般人の収入に合わせて一箱安いものなら1.5元(20円)~になります、勿論20円のタバコは20円なりの味です、何を詰め込んでるのかは聞かないでください、個人的に形容すればあれは道端の草を紙で巻いた草巻きに過ぎない、紙葉っぱ巻き(フィルタ付き)です。1.5元というのはフィルタの値段が9割占めてると思います。フィルター無しのもあるので、その場合は1元と言う庶民至高の味方、しかも気持ちを表す為に味も苦い!銘柄も忘れましたが、地方に行けば未だに売ってると思いますので興味があれば是非お試しください。
ゲテモノ紹介ではないので、通常一般人が買ってるタバコは大抵3元~10元の間です。因みにマイセン系の外国産タバコは大抵10元前後と高めですので、それ相応の人しか吸わない傾向です。国内でも見かける「中南海」は3元で売られてます、箱とタバコの紙質が上がった以外味は変りません、ですが最近この中南海は中流路線に走り始めてライト味のタバコも発売されて値段は10元と外国柄に対抗してます。タールは5と言う健康的な数字をマーク、やはりタバコもちゃんと作るとコストは掛かると言う事でしょうか。フランクの様な外国人は普通10元前後の物を吸いますが、かつての同僚は地方物に惹かれやすいのか、ココパームという広州の銘柄を吸ってます、正直オレには少しキツイですけど味は意外と普通です。本人曰くこれは地域との融合に役立つアイテムだそうです。値段は5?元前後とリーズナブルです。
タバコの税金はほぼないので、タバコを極める方達も勿論いらっしゃいます。日本で売られてる銘柄で一番高いのは恐らくダビドフ・マグナムと思いますが、それでも6割以上が税金ですので比べ物にはならないのです。
中国では吸ってるタバコの銘柄によって身分が分かれます、特に見栄張りたい方になれば尚更です。例えば得意先に訪問する時や商談中に吸ってるタバコは周りのものがみんな見えるので、ここぞとばかりに自慢が出来るわけです。中国で市販されてる中で最高級品が「軟『中華』」です。中華にはソフトケースとボックスケースがありますが、ソフトの方が若干高く、贈り物にする時は必ずと言っていいほど軟中華が出動します。「軟中華を吸ってる人はみんな自分で買う必要がないね。」と時に冗談紛いにな皮肉も生まれるほど凄いタバコです。それも当然そうです、権力を持ってる人に贈り物する時はみんな最高級の物を選びます、お酒は天井知らずで敬遠さがちだが、タバコは高くてカートン一万円ですから、普通は二本送るのが礼儀です(中国で一は孤独数で不吉ですから、二は双数で双喜の意味も兼ねて縁起がよろしいそうです)。二万円位でも安くないけど顔が歪む数字でもないし、誰が見ても喜ぶ逸品です。
ただ、人によっては中華よりも「芙蓉王」や「五葉神(要はタバコの植物)」が好きな人もいるので事前に調べておいたほうがいいかもしれません。この二つの柄は値段も若干安めで70元位で手に入りますです。
60元以上の品物は自分で買う必要がないに対しそれ以下の物は基本的に見栄を張るための製品です。特に一部の中流階級やちょっとした地方有力者はよく見かけます、彼らは時に高級品も貰えるけど回数が少ないため継続維持に難あり、見栄張りたい彼らは自分で買える範囲のものを買うのでタバコ会社から逆にターゲットにされます、通常20元~35元前後の銘柄に狙われてるそうです、有名なのは「小熊猫」でこのクラス最高の35元を誇る高級品です。日本なら500円以上の物に匹敵するとなる計算ですから、中国で体感する値打ちは倍以上と思ってください。味的に言うと可も不可もなく吸いやすいです。30元以上のタバコになると作り方が違うので、葉っぱの質は上がり、味がどうこうと言うよりも吸った後の感触は確かにマイセンと比べられません、今まで吸わしてもらった高級物の中で全品共通する所はやはり痰の発生でしょうか、一箱吸っても喉の調子はグッドです。
特に中華の場合は何本吸っても痰が発生する気配は無く、良好です。がやはり少々タバコが重いので酒がないとクラっとします。(笑)
それと痰は発生しないけど決して健康にはいいものではないので勘違いしないように。
日本タバコはマイセンの様にチョコをブレンドしたり、ハーブで味付けする柄が多いに対し中国は葉っぱの乾き方に対する加工法が違うらしいです、特に中華の場合はさらにレベルの高い製法を使う事によって生産されてるため、コストは通常のタバコに対して圧倒的な値段を誇るそうです。勿論粗利の割合も凄いと思います。
最近年に一回中国もタバコに対する税金を微妙見直しが掛かってるようで困ってる方も多くなったそうです、特に外国の銘柄は関税を掛けるので分かりやすいです、フランクの体感でセブンイレブンの場合では年に一元の割合で上がってる気がします。これをもし免税店から来る違法物を買う場合は一律9元です、しかも売ってる兄ちゃんが微妙に周りを見つつ売ってるからこっちまで犯罪者になった気分です。免税タバコと免税じゃないタバコの見分け方は簡単で箱の横に判り易く「中国関税税金未払い」って中国語と英語に書かれてるし値段も市販品より少し安い。
安いものに対して小市民みんな振り向く傾向ですが、ここには大きな落とし穴があることもお気を付け下さい。タバコって言えば体に悪いものなんです、でも依存性のおかげで欲しくなるから高くても買わないとムズムズしますよね、それがお嫌なら最初から止めてしまえ。吸いたいけど高いのは困る、しかも自分の銘柄ランクを落としたくない、結局偽タバコ掴まされる事になる人は減りません。
偽タバコって何か入ってるかと聞かれても困ります、少なくてもあれはタバコの葉ではないと言う事だけは確かな事です。一部のお方には嬉しいかもしれませんけど、麻っぽい匂いをしたものも買ったことが有りました、かつて会社の近くにある売店でね。一口吸っただけで死にそうになったがな。よく見れば箱も中身も違います、箱のペイントは本物がないと見分けが難しい、でもタバコは結構分りやすいです。オレはマイセン買ったので、匂いが変以外「MILDSEVEN」の文字とマークや二本のラインがみんな滲んでます、紙の質も本物より湿度が高いし、恐らくそれが滲む原因ではないだろうか、因みにマイセンのチャコールフィルターらしき物はちゃんと入ってます、ですが本当にあれが活性炭である保障は何も無いので、安心はできないです。
個人談で大変失礼ですが、中国に行かれる機会があれば出来るだけ税関でタバコを購入した方がよろしい、地方に行けば行くほど個人好みの銘柄は少なくなるし、売ってないだろうと思われるような売店に一箱だけ置いてたら要注意です。また、国内と国外はタバコの消費も違いますので、日本では喫煙所以外禁煙な場所が多いので一箱/日と言った方もいらっしゃいますが、中国ではデパートや一部のレストラン以外は基本的にお構いなしな場所が多く、皆さんがスッパスッパとしてる人が多いです。勿論ジャパンニーズの皆さん最初は慣れないからついつい吸っちゃイケないって思われる方も、慣れたら所構わず火をつける癖が・・・・・・、一箱/日の人は大抵1.5箱/日~2箱/日になります。
一週間だからワンカートンで大丈夫と思ったら四日で無くなった!なんて事が無いようにくれぐれも注意してください。メンタル的な面が弱い人なら尚更ですので、タバコ=精神安定剤と呼ぶ方も知り合いの中に居た気がしますので、出張ライフを楽しんでくださいね。

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